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NEWS LIVE TOUR 2015 Whiteを終えて~NEWSと「手」について考える

(6/27続き書いてみましたのでよろしければご覧ください)

zannennen.hatenablog.com

 

トピック「NEWSコン」について

 

2015年6月14日、彼らは言った。「東京ドームに連れてきてくれてありがとう」と。私はこの日観た景色を一生忘れないと思う。それだけ素晴らしい空間がそこにはあった。

 

今回の東京ドーム公演では、普段は他のグループを応援している方々がNEWSに対してポジティブな感想を持ってくれていることが分かりとても嬉しかった。私も月並みに今回のライブを振り返ろうかと思ったが、少し趣向を変えることとする。

 

White Love Story」という曲がある。NEWSが初めて歌うド直球なプロポーズソング。私の中で今回のツアーで一番化けた曲だった。何か決まった振付があるわけじゃない。衣装はツアーTシャツ、正直これが本当のプロポーズならやり直しを命じたくなるほどラフな服装。それでも彼らは言う、「昔話を少ししてみよう とても素敵な恋物語 主役はそう君と僕 時計の針を戻してみよう」と。そしてこうも言うのだ、「おとぎ話の少女みたいに 君が物語に迷ったら 僕がすぐ手を引いて 明日へ導いてあげるから」。

 

この太字の歌詞はとてもあざといとさえ思う。10th Anniversaryの際に初披露された「愛言葉~てをひいて~」は今回のアルバムに収録される際に後半部分が削除され単に「愛言葉」へとタイトルが変更になっていた。この「愛言葉」内に出てくる「てずてってっとって」という言葉から文字通り「手を引く」と、「ずっと」という言葉が残る。「手を引く」ありきのこの曲のタイトルが変更になってしまったことを私は少し残念に思っていた。しかし直前の曲で彼らは言うのだ、「僕が手を引く」と。*1

 

この2曲を聴くたびに涙が出た。この曲はまるで彼らと共に進んできた私たち昔からのファンを労うかのように感じられたから。決して昔からNEWSという物語の主役は彼ら四人だったわけではなかったのに。脇役から主役へのし上がった彼らの志は高い。

 

さて、改めて今回のツアーのセットリストを眺めてみると、NEWSの曲には案外「手」が歌詞に出てくることが多いことに気づいた。以下に列記する。

  • 「君の右手を握る手は誰」「君の手 攫って 月の陰」―恋祭り
  • 「からめた指先にいつも 感じてしまうためらいが」―ロメオ
  • 「君もうれしそうで どちらからともなく 手を握る」チャンカパーナ
  • 「もう2度と離さないからこの手を」―SNOW EXPRESS
  • 「濡れた指を絡ませて 夢中で感じて」―Winter Moon
  • 「手を取って Wedding bell」「僕がすぐ手を引いて 明日へ導いてあげるから」White Love Story
  • 「晴れた日 気まぐれな風に連れられて 手を伸ばした」―愛言葉

 

「愛言葉」の「手を伸ばす」行為は、(君と)手をつなぐためと考えて差し支えないと思う。こうしてみると、NEWSがいかに私たちの「手を引いて」くれているかがお分かりいただけるだろう。「愛言葉」はメンバーが作詞作曲したという共通点から、6人時代の楽曲「Share」と度々比較される。「Share」で彼らは「辛いときは一緒に泣こう 楽しいときは共に笑おう」「一緒に歌おう」と私たちに寄り添う。しかし、「手を繋げる距離に僕らいる」のに、実際に私たちに歩み寄り手をつなぐことはなかった。

 

さらに、「手を引いて」はいないものの、「手」による何らかの動作がなされる曲についても例をあげてみる。

  • 「想像も出来ないくらい感情を握りしめて」「もう一度空を見上げ情熱を握り直す」―フルスイング
  • 「さあ 手を上げて <SKY> 顔上げて <HIGH>」「星に手を伸ばす」―Weather NEWS
  • 「I can FEEL IT 迷いを断ち切った 手放せば 手に入る Hope」―SuperSONIC
  • 「虹を掴もう 空高くかかげ 指ひろげつくる」―NEWSニッポン
  • 「せーので手を鳴らせ!FAN GOTTA LOVE 4」―4+FAN

 

2012年以降、4人になってからの曲には下線を引いた。今回のコンサートのセットリストに含まれる曲に限定してもこれである。どうだろう、NEWSは「ファンと手を繋ぎがち」で、「(上空にあると思しき)希望や夢を掴み取ろうともがきがち」で、「紆余曲折あって残った情熱や思いを握りしめがち」なアイドルなのである。どうですみなさん、NEWS、応援したくなるでしょう?(着地点)ここまでくると全曲検証してみたい。テゴマスの曲と比較しても面白そうだ。

 

 「White Love Story」でメインステージからセンターへ移動する際の光景が目に焼き付いて離れない。小山リーダーを筆頭に、まっすー、しげ、そしててごちゃん*2が続く。彼らが凛と前を見据えて歩くさまに、NEWSの未来を見た気がした。 

*1:今回のセットリストに限らず、アルバム「White」でも、「White Love Story」は「愛言葉」の直前に収録されている

*2:今思えば名前に手が含まれる人がメンバーにいた。しかもいろいろ手が早い